そのダイエット用の豆乳クッキー、トランス脂肪酸入ってない?

食べ物&サプリメント編

昨日、コンビニで糖質オフを謳った「豆乳クッキー」が売られていた。これは面白いと早速購入してみたんだけど、なんと「ダイエット用」を謳っておきながら、トランス脂肪酸として悪名高いショートニングが含まれている・・・・しかも、原材料名の一番最初に記載されていた。

ここ数年ダイエット用を謳った様々なクッキータイプの商品が増えてきた。しかし、元来クッキーには肥満の元と言われるトランス脂肪酸が含まれがちなので、注意が必要である。糖質を制限するはずが、トランス脂肪酸のせいで肥満になったということになりかねない。

コンビニで食品を購入すると必ず裏に「原材料名」が書かれている。この原材料名の順序には確りとした決まりがある。原材料名の書き方は消費者庁の「加工食品品質表示基準」に記載方法が定められているんだけど、そこには「原材料及び食品添加物は、原材料に占める重量の割合の多いものから順に記載する」となっている。つまり、原材料名の一番最初に記載されているものが最も多く含まれており、一番最後に記載されているものは最も少ないということ。例えば、一番最初にショ糖とか果糖ぶどう糖液糖なんて書かれていたら、その食品はダイエットを行うものにとって絶対に避けるべき最悪の食品だということである。

そもそもトランス脂肪酸って何?

トランス脂肪酸とは特に人工的に油脂を加工した際に生じる脂肪酸の一種

 

トランス脂肪酸は、加工油脂を生成する際に生じる脂肪酸の一種。トランス脂肪酸は例えば牛などの反芻動物の脂肪など、天然の動植物の脂肪中にも少量ながら存在している。しかし、自然界に存在するよりも人間が油脂を加工する際に生じるトランス脂肪酸の方が多い。

誤解を恐れずに言ってしまえば、「トランス脂肪酸とは人工的に生成された油脂」とも言える。そして、この人工的に生成されたトランス脂肪酸は人の身体に様々な悪影響を与えることが分かっている。

トランス脂肪酸は肥満の他にもガンや心筋梗塞、老化を促進するとも言われている。

トランス脂肪酸は体内に入ると、まず正常な細胞膜の形成を阻害し、老化の要因とも言われる活性酸素が大量に発生することが分かっている。そして、これによって、

  • がん
  • 心筋梗塞
  • 脳卒中
  • 糖尿病
  • 動脈硬化
  • 肥満
  • 老化促進
  • LDL(悪玉コレステロール)の増加
  • HDL(善玉コレステロール)の現象

といったあらゆる病気の要因になることが最新の研究では分かっている。そう、トランス脂肪酸は「糖尿病」であったり「肥満」の原因となると言われているのである

どんな食品にトランス脂肪酸が多く含まれているのか?

トランス脂肪酸は食物油を高熱処理したり、水素を加えて液体の油を個体の硬化油にする際に特に多く生成される。これが、トランス脂肪酸が人口油といわれる所以である。ちなみに人によってはプラスチックと硬化油の分子構造が似ていることから「食べるプラスチック」という人もいるぐらいである。

加工食品の原材料名を見ても「トランス脂肪酸」とは書かれていない。

トランス脂肪酸を避けようと、加工食品の原材料名を見ても「トランス脂肪酸」とは記載されていない。なぜなら、トランス脂肪酸はいくつかの脂肪酸の総称であるため。原材料名を見る時は「トランス脂肪酸」を探すのではなく、トランス脂肪酸が含まれている「原材料名」を探す必要がある。具体的には次の名称の原材料には注意が必要である。

  • マーガリン
  • ファットスプレッド(マーガリンに近いもの)
  • ショートニング
  • 生クリーム

マーガリン・ファットスプレッド

マーガリンとファットスプレッドは同じものである。日本のJAS規格において、油脂の含有量が80%を超えるものをマーガリン、油脂の含有量が80未満であるものをファットスプレッドと呼んでいる。

マーガリンで代表的なのは食パンだと思うが、クッキーにも良く使われている。ゆえにダイエット用の豆乳クッキーなんかは糖質制限を謳ったものが多いが、「マーガリン」が多く使われていないか注意が必要である。

ちなみに、「バター」と「マーガリン」の違いをご存知だろうか。自然界に存在する乳脂肪分で作られているのが「バター」、特に乳脂肪分に限定せずに油脂で作られているのが「マーガリン」である。「バター」は自然界に存在する乳脂肪分で作られていることから高価である一方で、「マーガリン」は人工的に生成された油脂から作ることが多いので安価であるのが特徴。もちろん、トランス脂肪酸も人工油脂をふんだんに使っているマーガリンの方が多い。

なぜ、バターを使わずにマーガリンを使うのか?

上記から分かるように、マーガリンよりもバターの方が身体に良いのは明らかである。にも関わらず、マーガリンが使われているのはなぜだろうか?

それは、マーガリンはバターに比べて圧倒的に生産コストが安いから。更にマーガリンのほうが人工的に生産されていることもあり、バターよりも日持ちが良い。つまり、マーガリンの方が腐りにくいのである。

その利点があるためにマーガリンは下のショートニングと合わせて菓子パンに使われていることが多いのである。

ショートニング

ショートニングは動植物油脂や硬化油を中心とした固形状の油脂。マーガリンと異なり、水分は含まない。そして、このショートニングはドーナツやクロワッサン等の菓子パンやビスケット・クッキーを焼く時に小麦粉と共に原料として用いられる。このショートニングを添加した加工食品は軽い感じと「サクッ」や「パリッ」とした食感に変わるため、幅広く用いられている。

日本は他の先進国に比べてトランス脂肪酸に対する規制が甘いと言われている。

日本は他の先進国に比べてトランス脂肪酸に対する規制が甘いと言われている。更にハッキリ言ってしまえば、業者の自主規制に任せられているのが日本の実態である。一方、世界各国では様々な規制が行われている。

世界保健機構(WHO)は2003年にトランス脂肪酸に対する国際基準を規定

例えば、世界保健機構(WHO)は2003年にトランス脂肪酸の摂取量に対し「総摂取エネルギー量の1%未満」という国際基準を設けている。

また、2006年には米国においても商品パッケージへトランス脂肪酸の記載が義務付けられている。

一方で、日本は未だに明確な規制が法律的に義務付けられていないのが実態である。

まとめ

コンビニで購入したダイエットを謳う「豆乳クッキー」がまさかの原材料名の一番目に「ショートニング」を書いていたので、この記事を書いてみました。

いくら「糖質ゼロ%」と書かれていても、「糖質ゼロでも代わりに肥満の原因となるトランス脂肪酸使ってます」となってたら、「おいおい」という感じである。

特にトランス脂肪酸については、賛否両論がある糖質制限ダイエットとかと異なり、大多数は「身体に害がある」と決めつけられている原材料である。健康になるために行ったダイエットで不健康になってしまっては本末転倒。。。

ゼロカロリーはダイエットの観点から無意味
管理人の実際にゼロカロリー商品でダイエットした結論は「カロリーゼロの商品は満腹感を感じないのでダイエットの観点からは意味がない」です。

 

 

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