早食いは太るだけでなく糖尿病になるリスクも増大させる

食べ物&サプリメント編

早食いをすると太ると言われる。これは本当だと思う。事実、僕の体重が急激に急増した時はかなりの早食いだった。仕事に追われる日々が続いており、昼食は大体10分ぐらいで終わらせていたと思う。

でもダイエットを始めて健康に気を使うようになってから、食べる速さには人一倍気を付けている。今の所、肥満だった頃の体型に戻ってしまう気配はない。

サラリーマンはどうしても食事を疎かにして、急いで食べてしまいがちである。しかし、早食いはダイエットに悪影響を与えるのはもちろんのこと、実は糖尿病のリスクも上げてしまう健康的な生活を送るためにも早食いは一刻もはやく止めるべきだと思っている。

急いで食べると太ってしまう理由

急いで食べると太ってしまう理由にはいくつかの説がある。ここでは代表的な2つの理由を紹介したいと思う。

満腹感を生じさせる満腹中枢の刺激にタイムラグがあるから

人の体がお腹いっぱいと感じるまでには多少のタイムラグが有ることは誰もが経験していると思う。なぜ、ライムラグがあるのか、これは脂肪細胞から分泌されるレプチンというホルモンの働きから説明できる。

レプチンとは細胞脂肪(adipo-cyto)から分泌される物質(adipo-cytokine)の1種。これが分泌されると、脳の視床下部にある満腹中枢を刺激し、我々に「お腹が一杯」というシグナルを送る。

レプチンはダイエットする人にとってはとってもありがたいホルモンである。ただ、このレプチンの働きには一つ問題がある。それは、レプチンの働きによって人が満腹感を感じるのは食事を始めてから20分~30分経過してからだということである。

我々は「お腹が空いた」と思うから食事をする。だからといって急いで食べてしまうと、このレプチンの働きによる満腹感を感じることができず、必要以上に食べてしまい、結果として太ってしまうのである。

肥満の人が更に食べてしまうのは「レプチン抵抗性」が原因

余談になるが、肥満の人が食べても食べても満足できず、食事が止まらなくなってしまうのは「レプチン抵抗性」が原因。

このレプチンは脂肪細胞から分泌される。ということは、「太っている人は脂肪細胞が多いのだからレプチンも多く分泌され肥満解消につながるのでは?」と思った人もいるだろう。確かに肥満の人ほどレプチンの分泌量は多くなる。

ただし、脳でレプチンが分泌のされ過ぎで飽和状態となってしまう。結果、脳が麻痺を起こしてしまいレプチンが効かない「レプチン抵抗性」という状態に陥ってしまう。

太ってレプチン抵抗性の状態になると、人は満腹感を正常に感じることが出来ず、更に食べてしまうことにつながるのである。

血糖値が急上昇するから

血糖値が上昇することの問題は、膵臓から分泌される血糖値を低下させる働きをするインスリンによって説明することができる。

我々が食事を摂ると炭水化物を分解して得られるグルコースが血液中に分泌され、血糖値が上昇する。血糖値が上昇すると人の体は血糖値を抑えるためにインスリンが分泌される。

このインスリンがどうやって血糖値を抑えるかといえば、血液中の糖を脂肪に変換することで血糖値を抑えるのである。

 

急いで食事を取ってしまうと、急激に血糖値が上昇する。そして、急激に上昇した血糖値を下げようと、膵臓が大量のインスリンを分泌することとなる。結果、大量に分泌されたインスリンが必要以上に血液中の糖を脂肪に変えてしまうため、肥満になってしまうのである。

早食いは糖尿病のリスクも増大させる

急いで食べることは糖尿病のリスクも増大させる。急いで食べることによって血糖値が急上昇するため、人の体は急いで膵臓からインスリンを分泌させる。つまり、膵臓にかなりの負担をかけてしまうのである。

事実、糖尿病患者には「よく噛む、ゆっくり食べる」指導をすることも少なくないとか。よく噛む、ゆっくり食べることで、血糖値の上昇を緩やかにすることができる。結果、膵臓からのインスリンの分泌も時間的余裕を持って行うことができ、膵臓の疲弊を防ぐことにつながるからである。

 

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