缶コーヒーは太る?実際に血糖値測定して血糖値スパイクを調べてみた

血糖値測定

血糖値スパイク(グルコーススパイク)をご存知だろうか。血糖値スパイクとは、食後に血糖値が短時間で急上昇する現象を指す。この血糖値スパイクは短時間で血糖値の急上昇と急降下を招くことから、体内の血管を傷つけ、脳梗塞や心筋梗塞といった突然死のリスクを上昇させると言われている。

実は血糖値スパイクは、砂糖入りの清涼飲料水などを飲むことで普通の人でも発生し易いと言われている。そこで、寝起きの空腹状態で缶コーヒーを飲むと血糖値がどうなるのか、実際に測定してみた。

  1. 血糖値スパイクとは?
    1. 液体の方が胃の消化をすり抜けて小腸ですぐに吸収されるため、血糖値スパイクが起きやすい
    2. 血糖値スパイクが起きると肥満ホルモンであるインスリンが過剰に分泌され肥満になる。
      1. 「甘いものを食べると太る」のは甘い「糖」がインスリンによって「中性脂肪」に変えられてしまうから
      2. 血糖値スパイクはインスリンを過剰分泌させ、すごい勢いで中性脂肪を発生させる。
      3. なぜ、カロリミットがあんなに売れているのかって?みんな糖の吸収を抑える機能を期待しているからだよ。
    3. インスリンによって血糖値が急激に下がると、低血糖状態に陥り仕事のパフォーマンスに影響を与える。
  2. 自動販売機で買える缶コーヒーは砂糖たっぷりの血糖値スパイク生成ドリンク
    1. 実は、缶コーヒーには角砂糖3個分もの糖質が含まれている。もはや砂糖水を飲んでいるようなもの
    2. 缶コーヒー1本の中には角砂糖が3個~4個分も含まれている
  3. 寝起きの空腹状態から甘い缶コーヒーを飲んで血糖値を測定してみた。
    1. 寝起き直後の血糖値は76mg/dl。糖質制限&前日のランニングでちょっと低めの血糖値。
    2. コーヒーを飲んで15分後、血糖値は92mg/dlに早くも上昇。
    3. 30分経過すると、血糖値は103mg/dlに急上昇。
    4. 60分経過すると、早くも血糖値は急降下。いきなり68mg/dlに低下。
    5. 90分経過時点での血糖値は60mg/dlと明らかな低血糖状態に。かなりの不快感を感じる
    6. 夕食を食べた時の血糖値との推移をグラフで比較してみた。
  4. 終わりに:砂糖入りの缶コーヒーを空腹状態で飲むのは絶対に辞めた方が良い

血糖値スパイクとは?

血糖値スパイクとは食後に血糖値が短時間で急上昇してしまう現象を指す。イメージで表すと下の青線のような感じ。

通常、血糖値は空腹時で70mg/dl~100mg/dl、食後でも140mg/dlに維持されている。これが、糖尿病になると、食後の血糖値が200mg/dl程度まで上昇する。

「血糖値スパイク」が起きると、食後に血糖値が急上昇して正常値の上限である140mg/dlを超えて上昇する。その後は血糖値が一気に急降下し、血糖値が低すぎる状態(=低血糖)に陥る

図から分かるように血糖値が急激に上下することが体に良いと思う人は皆無であろう。

液体の方が胃の消化をすり抜けて小腸ですぐに吸収されるため、血糖値スパイクが起きやすい

固形物よりも液体の方が一気に血糖値が上がりやすい。なぜなら、固形物は胃の中で消化を経てから小腸に行き吸収されるのに対し、液体は胃をすり抜けてそのまま小腸に流れ込むから。特に「液体の糖質」は口にしてすぐに吸収されてしまうため、血糖値の急激な上昇を招きやすい。砂糖たっぷりの缶コーヒーなんかはその良い例である

血糖値スパイクが起きると肥満ホルモンであるインスリンが過剰に分泌され肥満になる。

「甘いものを食べると太る」のは甘い「糖」がインスリンによって「中性脂肪」に変えられてしまうから

我々は昔から甘いものを食べると太ると言われてきた。これは、甘いものの元である「」は体に吸収されると肥満ホルモンの一つであるインスリンが「」を「中性脂肪」に変えてしまうから。結果、血糖値は下がるけど、中性脂肪は増えるという事態が起きる。

血糖値スパイクはインスリンを過剰分泌させ、すごい勢いで中性脂肪を発生させる。

血糖値スパイクが起きると、我々の体は急上昇した血糖値を急いで下げようと肥満ホルモンであるインスリンの過剰分泌を始める。

結果、血糖値は下がる。しかし、血液中の「」が「中性脂肪」に変えられてしまうのである。

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なぜ、カロリミットがあんなに売れているのかって?みんな糖の吸収を抑える機能を期待しているからだよ。

最近、「カロリミット」や「大人のカロリミット」が爆発的に売れている。これは、みんなカロリミットの「糖の吸収を抑える機能」を期待しているからだ。カロリミットは血糖値の急上昇を抑えることができるということで臨床試験済みの機能性食品。

カロリミットを飲むと痩せると言われているのは、ここで説明した「糖」が「脂肪」に変わるメカニズムを根拠とするものである。

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インスリンによって血糖値が急激に下がると、低血糖状態に陥り仕事のパフォーマンスに影響を与える。

血糖値スパイクが起きた後の血糖値の急激な低下も様々な問題を引き起こす。

先程、「血糖値は空腹時で70mg/dl~100mg/dl、食後でも140mg/dlに維持されている」と書いた。では、インスリンが過剰に分泌された結果、血糖値が70mg/dlを下回り始めると何が起こるのだろうか。

血糖値が70mg/dl以下は所謂「低血糖状態」と呼ばれている。血糖値が70mg/dlを下回ると、空腹感や不快感、眠気、体のだるさ、イライラといった症状が現れる。そして血糖値が50mg/dlを下回るともはや仕事を行っている場合ではない。動機やめまい冷や汗に襲われ、意識を保つのも大変になってくるであろう

自動販売機で買える缶コーヒーは砂糖たっぷりの血糖値スパイク生成ドリンク

よく朝出勤するサラリーマンが缶コーヒーを駅のホームで買って、グビグビ!とものの数分で飲み干しているが、絶対に辞めるべきである。飲んだ直後は血糖値がどんどん上昇し、ドーパミン等の脳内物質が分泌されるので、完全に覚めてやる気に満ち溢れた状態に持ってくることができる。しかし、1時間もすれば低血糖状態に陥り、イライラ感で頭の中はいっぱいになり、とても仕事に打ち込める状況ではなくなる

実は、缶コーヒーには角砂糖3個分もの糖質が含まれている。もはや砂糖水を飲んでいるようなもの

ちなみに、缶コーヒーにどのくらいの砂糖が含まれているかご存知だろうか。僕が今回実験に使用した缶コーヒーに書かれていた栄養成分表示は次のとおりである。

栄養成分表示(100ml当たり)
エネルギー 34キロカロリー
たんぱく質 0.7g
炭水化物 6.6g

ここで炭水化物とは「糖質」と「食物繊維」をあわせたものである。缶コーヒーの中に食物繊維なんてほとんど含まれていないはずなので、「缶コーヒーに含まれている糖質」=「炭水化物」と読み替えてくれて良いと思う。

缶コーヒー1本の中には角砂糖が3個~4個分も含まれている

上記は100ml当たりの栄養成分表示である。一般的な缶コーヒーの内容量は185mlなので、缶コーヒー1本分に換算すると次のようになる。ここで、角砂糖1個分の重さは3g~4gである。つまり、缶コーヒー1本の中には角砂糖が3個~4個分も含まれているということである。

栄養成分表示(100ml当たり)
エネルギー 63キロカロリー
たんぱく質 1.3g
炭水化物 12.2g

寝起きの空腹状態から甘い缶コーヒーを飲んで血糖値を測定してみた。

ここからが本題である。実際に空腹の状態で缶コーヒーを飲むと血糖値がどうなるのか測定してみた。

寝起き直後の血糖値は76mg/dl。糖質制限&前日のランニングでちょっと低めの血糖値。

まずは寝起き直後の血糖値である。前日の夜は10kmのランニングをしており、更に夕食はほとんど炭水化物を摂っていなかったこともあり、血糖値は76mg/dlと低めであった。とは言っても十分正常値の範囲である。

コーヒーを飲んで15分後、血糖値は92mg/dlに早くも上昇。

コーヒーを飲んで15分後の血糖値は92mg/dlに上昇した。たった15分で血糖値は18mgも上昇したこととなる。さすがは液体である。吸収されるのも早いことが分かる。

30分経過すると、血糖値は103mg/dlに急上昇。

たった缶コーヒー1本で30分後には血糖値は103mg/dlに上昇した。飲む前と比べて約20mg/dlも血糖値が上昇したこととなる。実はもっと血糖値が上昇すると思ってた。今回の計測では、この103mg/dlが血糖値のピークだった。

60分経過すると、早くも血糖値は急降下。いきなり68mg/dlに低下。

30分経過時点の血糖値103mg/dlから60分経過時点で68mg/dlに血糖値は急低下。正常の範囲である70mg/dlを下回り始め、早くも低血糖状態に突入した。血糖測定器も低血糖状態だと判定してアラームが点灯している

90分経過時点での血糖値は60mg/dlと明らかな低血糖状態に。かなりの不快感を感じる

時間の経過に応じて血糖値は更に低下をしていく。90分経過の時点で血糖値は60mg/dlに。明らかな低血糖状態である。体もかなりの不快感を感じるのか、ベッドに入ってもう一眠りしたいという気持ちと貧乏ゆすりをし始める自分に気づく

夕食を食べた時の血糖値との推移をグラフで比較してみた。

昨晩の夕食と今回の缶コーヒー1缶を飲んだ時の血糖値を比較したのが下のグラフである。足許、運動を欠かさず行っており体脂肪率も12%程度になっていることから、インスリンの分泌は良いようで、あまり高血糖にはならなかった。しかし、血糖値の下がり方には明らかな違いが見て取れる

特に30分後から60分後への血糖値の下がり方は異常である。インスリンの過剰分泌により、血糖値が急降下し低血糖状態に一気に持っていかれてしまっていることが分かる

ちなみに、ご参考までに昨晩の食事はこちらである。超低炭水化物&高タンパク質の食事をしていた。

コンビニダイエットにオススメ!低カロリー&高タンパク質食品5選!
サラリーマンがダイエットをする上でオススメしたいコンビニ食品は「ツナと玉子のサラダ」、「サラダチキン」、「ペッパービーフ」、「照り焼きチキンとたまご」、「ザバス ミルクプロテイン」の5つ。いずれも低カロリーかつ高タンパク質で筋トレにもオススメ。

終わりに:砂糖入りの缶コーヒーを空腹状態で飲むのは絶対に辞めた方が良い

上記の実験結果から分かるように、僕は砂糖入りの缶コーヒーを飲むのはやめようと思う。缶コーヒーはブラックで飲むに限る。改めて確信した。

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